正文 二 - 4

神田の某亭で晩餐(ばんさん)を食う。久し振りで正宗を二三杯飲んだら、今朝は胃の具合が変いい。胃弱には晩酌が一番だと思う。タカジヤスターゼは無論いかん。誰が何と云っても駄目だ。どうしたって利(き)かないものは利かないのだ。

無暗(むやみ)にタカジヤスターゼを攻撃する。独りで喧嘩をしているようだ。今朝の肝癪がちょっとここへ尾をす。人間の日記の本色はこう云う辺(へん)に存するのかも知れない。

せんだって○○は朝飯(あさめし)を廃すると胃がよくなると云うたから二三日(にさんち)朝飯をやめて見たが腹がぐうぐう鳴るばかりで功はない。△△は是非香(こう)の物(もの)を断(た)てと忠告した。彼の説によるとすべて胃病の源因は漬物にある。漬物さえ断てば胃病の源を涸(か)らす訳だから本復は疑なしという論法であった。それから一週間ばかり香の物に箸(はし)を触れなかったが別段の験(げん)も見えなかったから近頃はまた食いした。××に聞くとそれは按腹(あんぷく)揉療治(もみりょうじ)に限る。ただし普通のではゆかぬ。皆川流(みながわりゅう)という古流な揉(も)み方で一二度やらせれ……(内容加载失败!)

(ò﹏ò)

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