正文 十 - 18

かように考えて面白いなと思っていると、格子(こうし)ががらがらとあいて、玄関の障子(しょうじ)の蔭から顔が半分ぬうとた。

「先生」

主人は武右衛門君に「そうさな」を繰り返していたところへ、先生と玄関から呼ばれたので、誰だろうとそっちを見ると半分ほど筋違(すじかい)に障子から食(は)みしている顔はまさしく寒月君である。「おい、御這入(おはい)り」と云ったぎり坐っている。

「御客ですか」と寒月君はやはり顔半分で聞き返している。

「なに構わん、まあ御(おあ)がり」

「実はちょっと先生を誘いにたんですがね」

「どこへ行くんだい。また赤坂かい。あの方面はもう御免だ。せんだっては無闇(むやみ)にあるかせられて、足が棒のようになった」

「今日は丈夫です。久し振りにませんか」

「どこへるんだい。まあ御がり」

「野へ行って虎の鳴き声を聞こうと思うんです」

「つまらんじゃないか、それよりちょっと御り」

寒月君はとうてい遠方では談判不調と思ったものか、靴をいでのそのそがってた。例のごとく鼠色(ねずみいろ)の、尻につぎの中(あた)ったずぼんを穿(は)いているが、……(内容加载失败!)

(ò﹏ò)

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